取材日:2023/10/13

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飯島 陽久さん

研究分野:
太陽物理学
所属:
名古屋大学 宇宙地球環境研究所

2022年度「富岳」成果創出加速プログラム次世代研究者賞受賞者の飯島先生にお話しを伺いました

 

仕事内容、この仕事・研究を志した理由

(現在の研究内容とどう役立っていくかを教えてください)
研究内容の詳細は是非関連動画をご覧ください。私が専門とする「太陽物理学」は基礎科学としては少し特殊で、実は私たちの身近な社会で役立つ可能性があります。「宇宙天気予報」というものをご存じでしょうか。太陽風として飛来するプラズマ粒子や太陽の爆発現象にともなう宇宙線は、時に人工衛星やGPSといった様々な社会インフラの誤作動を引き起こします。過去には変電所が壊れ、大規模な停電が起こった例もあります。太陽物理学の研究は、そういった自然災害を事前に予測し、社会が備えるために役立つと思っています。

やりがいを感じるのは、研究を進めて最後に論文がまとまった時です。研究の過程自体もちろん楽しいですが、それを論文として社会に還元出来る形に残せると後々まで残る達成感があります。
 

理系が好きになったきっかけ

(どんな子どもでしたか)
インドアな子どもでした。小さなころはレゴブロックや本を読むことが好きでした。算数や数学のきれいな構造が好きで、数学を使って自然を理解する理科にも興味が移り、そのまま科学分野へと進んでいきました。
 

プログラミングについて

コンピュータを使い始めたのはかなり遅い方かもしれません。
高校生の時にC言語を勉強してみたことはありましたが、本格的にプログラミングを始めたのは大学3年生くらいの時にFortranの授業を受けてからです。
それまでにも自分でプログラミング言語の入門書などを読んでみたりはしたのですが、手をほとんど動かしておらず、スキルは身についていませんでした。

今から勉強したいという方にはなるべく簡単な、でも自分が作りたいものを、探して作ってみるのがおすすめです。それを実現するための方法は知り合い、学校の先生、書籍、インターネットなどいろんな手段から学ぶことができます。

(プログラミングは好きですか?)
自分に合っていると思います。漠然としたやりたいことを上手くプログラムに落とし込めると気持ちがいいですね。 デバック時に困る時もありますが、ヒューマンエラーをチェックする仕組みを作れるのもプログラミングの魅力です。

 

中高生へのメッセージ

もし何か新しいことに踏み出せないなら、「やらぬ後悔よりやる後悔」という言葉を信じてください。個人的にはなかなか理にかなっていると思います。

行動を起こさなければ経験値は得られずレベルは今のままです。強いモンスターに遭遇して倒されても、失敗から得られる経験値は意外と多いものです。もし倒すことが出来れば、もらえる経験値は大量です。

もし気になることがあるなら、とりあえず始めてみてください。きっと夢中になれることが見つかりますよ。

 

関連サイト

▼次世代研究者賞インタビュー動画はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=uLUGqj-Yw1o