2025/10/15
スーパーコンピュータ「富岳」に挑戦!2025 体験塾レポート

この夏、全国4都市(東京、名古屋、神戸、福岡)で中高生・高専生向けの「スパコン「富岳」体験塾」を開催しました。名古屋と福岡では初開催となり、各地からプログラミングの腕に覚えのある若者たちが集まりました。
スーパーコンピュータ「富岳」を使って、難しい課題に挑戦する2日間。
その様子を少しだけご紹介します!
全国4会場で開催!総勢62名が参加
会場は、東京大学(東京)、名古屋大学(名古屋)、理化学研究所 計算科学研究センター(神戸)、九州大学(福岡)。遠方から宿泊して参加してくれた方もおり、熱意あふれるメンバーが集まりました。
まずは「富岳」にログイン!
事前に準備したアカウントで「富岳」に接続。世界トップレベルのスーパーコンピュータを自分の手で動かす瞬間に、緊張と興奮が入り混じります。
不備があるとログインできないため、参加者は慎重に準備を整えてきました。無事に接続できたことで、TA(ティーチングアシスタント)もひと安心。

自己紹介で打ち解ける
東京・神戸会場では、初対面の参加者同士が自己紹介を通じて交流を深めました。一人で参加している人も多く、学校も学年も異なる中、プログラミングという共通の話題ですぐに打ち解けていきます。
大学生のTAからは、研究内容や大学生活についての話もあり、参加者は興味津々で耳を傾けていました。


今回の課題:多体問題に挑戦!
課題は「多体問題」。多数の天体が互いに重力で影響し合う様子をシミュレーションするプログラムを作成し、「富岳」で実行します。MPI(Message Passing Interface)による並列計算にも挑戦し、スパコンならではの処理の速さを体感しました。
※MPIとは、分散メモリ型の並列処理を行うための標準規格です。
物理の基礎を学ぶ
課題に取り組むために必要な物理の知識も学習します。まだ学校で物理を習っていない参加者もいましたが、TAが学年や理解度に合わせて丁寧にサポート。
万有引力、運動方程式、ベクトルの成分計算など、普段の授業では触れない内容にも挑戦しました。

MPI並列計算でスパコンの力を実感!
コンピュータの基本から並列計算までを学び、いよいよ「富岳」でMPI並列計算に挑戦。初めての並列処理に戸惑いながらも、スパコンの圧倒的な処理速度に驚きの声が上がりました。
「めっちゃ速い!普段のPCなら何時間もかかるのに!」という感想も。

スパコン見学会
各会場では、実際のスーパーコンピュータを見学する貴重な機会もありました。巨大なマシンを目の前にして、参加者からは「電気代すごそう」「どうして「富岳」って名前なの?」など、さまざまな質問が飛び交いました。
冷却システムや整然としたケーブルの配置に感動する声も。研究者でもなかなか入れない場所での見学は、忘れられない体験になったようです。




参加者の声
- 「難しい課題だったけど、TAさんが丁寧に教えてくれて助かった!新しい知識がいっぱいで、挑戦してよかった!」
- 「難易度は⾼かったが、TAの⼿厚いサポートのおかげでシミュレーションとMPI並列処理を楽しく体験できました。ありがとうございました!」
- 「スパコンのすぐ近くまで寄れるのが(福岡会場)とてもよかった。スパコンをほぼ“0距離”で⾒ることはめったにないので⼤変興味深かった。」
スパコン「富岳」体験塾を終えて
スパコン「富岳」体験塾は、プログラミングの楽しさとスーパーコンピュータの可能性を存分に体験できるイベントでした。難しい課題も、仲間やTAと協力すれば乗り越えられる。そんな経験が、次の挑戦への自信につながったことでしょう。次に挑戦するのは、あなたかもしれません!
おまけ
神戸会場では、昼休みにゲームでリフレッシュする時間も。笑顔があふれるひとときでした。
\ この記事をSNSでシェアする /