2024/09/27
スパコン「富岳」体験塾 東京・神戸会場
スパコン「京」稼働中の2018年から始まった「スパコン体験塾」は、今年も東京(東京大学)・神戸(理化学研究所)の2会場で開催しました。
台風10号が近づいており、「2日間、無事開催できるかな?」とドキドキでしたが、東京・神戸会場共に無事開催することができました。
スパコン「富岳」体験塾は、中学生・高校生・高専生が、実際に「富岳」を利用することができる数少ない機会です。
ゲームを作ったり、ロボットを動かしたり、日頃からプログラミングに親しんでいる方たちが参加しましたよ。
プログラミングは学校の部活でやっているけど、私も「富岳」を使うことができるのかな?
スパコン体験塾は、C言語の基本を理解している方に参加していただけます。
自信がない方も開催までに頑張って勉強して来てくれていますよ。
(※詳しくはサイトの参加条件をご覧ください)
今年は東京・神戸の2会場で同時開催し、一部オンラインで一緒に講義を受ける時間もありました!総勢34人の参加者です。
今年の体験塾の様子をご紹介します!
スパコン「富岳」体験塾の内容
3つの講義を聞いて、課題に取り組みます
- 「富岳」にログインをし、使えるようにすること
- 「富岳」や計算機について知ること
- MPI並列計算について学ぶ
※MPIとは、Message Passing Interfaceの略で並列コンピューティングを利用するための標準化された規格です。MPIは分散メモリ型の並列処理を行います。
課題に挑戦!
今年のテーマは「スイングバイで地球脱出!」
地球から宇宙へ宇宙探査機を打ち上げる中、月によるスイングバイで地球脱出を目指す探査機の軌道計算を行います。
スイングバイって聞いたことないなあ… なんだか難しそう
「スイングバイ」という言葉を聞いたことがない人がほとんどですよね。
スイングバイとは、天体の運動と重力を利用して、ロケットや探査機などの宇宙機を加速・減速させる技術のことです。
今年のテーマは物理の知識も必要な課題ですが、学校でまだ習っていないこともあると思います。もちろん、スイングバイになどの問題を解くために必要な知識は講義があり、また教室にはたくさんティーチングアシスタント(TA)の先生がいるので知らない知識も教えてもらうことができます。
スイングバイの問題を解くためには、万有引力と運動方程式を使う必要があるので、まだ学校で習っていない人には難しい部分もあったと思いますが、それぞれにあったサポートをしてもらえるので安心です。
MPI並列計算に挑戦!
MPI並列計算はPCとは違う、「富岳」の凄さを感じられるポイントです。
ジョブ投入してみて、「こんなに速いの?!」とみんなびっくりしていました。
これが「富岳」を使う醍醐味です!
経験してみたいという方は是非来年、挑戦しにきてください。
「富岳」を見学しました!
神戸会場の参加者は本物の「富岳」を見に行きました。
東京会場の参加者はバーチャルでの「富岳」見学となりました。
「富岳」について説明があり、参加者からもたくさんの質問がありました。
「電気代はどれくらいかかるんですか?」
「「富岳」のある部屋は湿度をなぜ一定に保たれているんですか?」
などなど、興味深々で、将来「富岳」みたいなスパコンを開発したいという参加者もいました。
今回は、高専生・大学生・大学院生がティーチングアシスタント(TA)としてサポートに入りました。
参加した方たちにとっては、憧れる先輩たちだったのではないでしょうか。以前、体験塾に参加経験のあるTAもいましたよ!
将来の自分をイメージした方もいたかもしれませんね。
空き時間には、一緒にゲームで楽しんだりもしました。
1人で参加した方も、新しい友達ができていて楽しそうでした!
2日間集中してプログラミングに取り組んで、とても疲れている様子でしたが、
「休憩せずにもっとやりたい!」「台風来ませんように!」
と話す参加者も多く、充実した時間を過ごしてくれたように思います。
来年も、「富岳」に挑戦する中学生・高校生・高専生のみなさんに会えることを楽しみにしています!
\ この記事をSNSでシェアする /