2023/11/28

医療産業都市2023一般公開

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神戸市中央区のポートアイランドにある“日本最大級の医療産業”の集積地である「神戸医療産業都市」。普段は研究所等に入ることがない人にも、「興味を持ってもらいたい!」「知ってもらいたい!」と、一般公開が年に一度開催されています。
20以上ある団体の取り組みを楽しく学べる大規模なイベントが4年ぶりに現地開催ということで、いろいろと見てきました !

神戸で研究所に入れる日があったんだ!
物理と化学が好きで研究職に興味があるから気になるな…

今年は2023年11月3日の文化の日、秋空のすばらしい気候のもと完全現地開催となり、延べ9,000人超えの人が参加されていたとのこと。老若男女問わずたくさんの賑わいをみせていました!

普段入ることができない研究機関や大学、病院が一斉に公開したことから、この日はたくさんの人が医療・科学・研究などを体験しようと集まりました。

私も今年初参加しました!
いくつか体験してきましたので、その様子をご紹介します!

 

スーパーコンピュータ「富岳」見学ツアー(※事前予約制 )

事前予約をして参加された人がたくさん!
やっぱり世界最高峰の「富岳」は見ておきたいですよね。
「富岳」が置いてある計算室に入ることができるこのツアーは、一般の人が中に入れる限られた機会です。
圧巻の「富岳」に、「こんなに広い部屋なんだ!」「想像以上に静か!『富岳』のラックが綺麗に並んでいて美しい!」など感動している人も。
貴重な経験にたくさんシャッターを切っている方も多かったです。

「富岳」見てみたいな!これを使える研究者は一握り…
いつか研究者として使ってみたいなあ

「富岳」をガラス越しに見学(見学室より)

こちらは見学室からの様子です。

見学室からの見学は、事前申込をしていなくても入ることができました。
ここからは、「富岳」の全体像を見ることができます!
広めの体育館のようなところに「富岳」が並んでいる様子を、みんな写真に収めていましたよ。
 

計算機歴史博物館

ここでは、計算機の歴史を見ることができます。
貴重なものばかりですが、触ってOKなのも楽しいポイントです。

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計算機はそろばんに始まり、電卓、パソコン、ノートパソコン…そしてスーパーコンピュータへと歴史を紡いできました。
初めて職場に現れたPC、お家で楽しむテレビゲームも計算機です。

今のスーパーコンピュータ「富岳」でプログラムを流す時は、PCを使ってコーディングしますが、昔は紙のコーディング用紙に手書きしていたんです。そんな、貴重なコーディング用紙も飾ってありました。

※プログラミング言語など何らかのコンピュータ言語の語彙や文法に従って、コンピュータが処理・解釈できるコード(code:符号)列を記述する作業のこと

紙に「手書きでコーディング」をしていただなんて、想像もしなかった!
本物を触ってもいいなんて、とっても面白そうだね!

 とても貴重なものがたくさんあり、「どうしてこれで計算できるの?」とみなさん興味深々でした。
ビー玉を転がす計算機を小さな子どもが楽しみ、それをお父さんがなぜこうなるのか頭をフル回転されている姿も。

いろんな世代の方々が、見て、触れて、楽しんでいる様子が伺えました !

「富岳」も電卓もそろばんも同じ“計算機”なんてびっくり!
ビー玉を転がす計算機も見てみたいな。

理化学研究所 生命機能科学研究センター(BDR)

生きものに関するたくさんの研究が行われている研究センターです。
最新の研究の紹介や体験ブースなどがありました。
研究者の方と直接お話することもできます。

研究ロボット「まほろ」

人間の代わりに研究を24時間行うことができるロボットです。細かい作業も夜も休まず続けることができます。
ロボットが夜中も研究をしてるとは!
皆さんは知っていましたか?

研究をしてくれるロボットなんて初めて聞いたよ。理化学研究所に入ることができるなんて夢みたい!

キイロショウジョウバエ

史上最強の研究生物だそう。キイロショウジョウバエの研究は約100年前にトーマス・モーガンによって始められ、これまでに5つのノーベル生理学医学賞が与えられました。ここでは実際に顕微鏡でショウジョウバエを見ることができます。

今回のイベント展示以外にも、建物の中は研究展示や写真がいっぱいです。

最先端の研究がたくさん行われている理化学研究所に入れるなんて、わくわくします!
研究者の方とお話している参加者の方もとても楽しそうでしたよ。
 

講演 「ネット・ゲーム依存とsociety 5.0時代」

講演1は神戸大学大学院 医学研究科 デジタル精神医学部門 曽良一郎先生。
演題:ネット・ゲーム依存の基礎知識と対応について

昨今問題になっている子どものネット・ゲーム依存についてのお話でした。 特に、注意力を改善(ADHD向け)するFDAに認可されたゲーム形式の治療用スマホ・iPadアプリにとても興味が湧きました。 治療にゲームを使う時代なのですね。

講演2は神戸大学大学院システム情報学研究科教授 理化学研究所計算科学研究センター チームリーダー 坪倉誠先生。
演題:スパコン「富岳」による新型コロナとの闘いとsociety 5.0時代のものづくり

コロナウイルスの飛沫シミュレーションについて、メディアでもよく登場されている坪倉先生。コロナの飛沫シミュレーションは自動車エンジンシミュレーションの経験を生かして実現したことをお話されていました。 緊急事態での総合知形成の難しさをお話されているのが印象的でした。

どれもとってもおもしろそう!学校の探求活動にも役立ちそうだし、将来のお仕事のイメージもできそう!来年はぜひ行ってみたいな!

学校の先生と来ている子や、友達と来ている子もいましたよ。知らなかったことをたくさん知ることができて、とっても楽しかったので、ぜひ行ってみてくださいね!

 この日は会場周辺のレストランやコンビニは人がいっぱいだったので、お昼ごはんをどうしよう…と思い、同時開催されていた近くのマルシェにも行きました。 キッチンカーが出ていたり、体験ができるイベントがあったりと、ここでも楽しむことができそうでしたよ。

神戸市一般公開は、大人の方はもちろん、子供たちが医療・科学などに興味を持ち、向き合うことができる、とても貴重なイベントだと思いました。気になる方はまた来年参加してみてくださいね!

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