富岳百景 富岳百景

オンライン開催

ご挨拶

  • 池田貴城

    文部科学省 研究振興局 局長

    池田貴城

    スーパーコンピュータ「富岳」が共用を開始してから約1年が経過いたしました。昨年11月に発表されたスパコンランキングにおいて、「富岳」は4期連続4部門で世界1位を獲得し、世界に誇る計算性能と汎用性の高さを示すことができました。これからは世界最高水準の「富岳」の性能を活用して生まれた成果を社会へ還元していくことが重要です。文部科学省では、令和2年度より「富岳」成果創出加速プログラムを実施しており、幅広い分野で画期的な成果が創出されています。新型コロナウイルス感染症の拡大という世界的な困難に直面する中、様々な課題の解決に「富岳」の成果が貢献できることを期待しています。
  • 藤井孝藏

    「富岳」成果創出加速プログラム 領域総括/東京理科大学 工学部情報工学科 教授

    藤井孝藏

    多くのみなさんにとって遠い世界だった「スーパーコンピュータ」ですが、新型コロナ感染拡大の中、政府発表やマスコミ報道などでその利用がとりあげられ、少しばかり身近になったのではないかと思います。このように世界を代表するスーパーコンピュータ「富岳」では多くの研究者が多様な社会的・科学的な課題に挑んでいます。本シンポジウムは、競争の中で選ばれた幅広い分野の研究グループが「富岳」を最大限に活用して早期の成果創出を目指す利用課題の成果を発表いただくものです。大人から子供まで理解できるように解説いただきますので、多くの方に楽しく聞いていただき、スーパーコンピュータ開発と利用の意義を知っていただければ幸いです。
富岳 富岳

スーパーコンピュータ「富岳」は、
2021年3月9日(水)に本格運用を開始し、
約1年が経ちました。
「富岳」成果創出加速プログラムは、
「富岳」を用いた成果を
早期に創出することを目的として
文部科学省が実施しているプログラムです。
この「富岳」成果創出加速プログラムの
概要と成果を分かりやすくご紹介いたします。
どなたでもご参加いただけますので、
お気軽にお申込みください。
公開シンポジウムは終了いたしました。
多くの方のご参加ありがとうございました。
10:00
10:20
OPENING
ご挨拶
池田 貴城

文部科学省
研究振興局 局長

「富岳」成果創出加速プログラムについて
藤井 孝藏

「富岳」成果創出加速プログラム 領域総括/
東京理科大学 工学部情報工学科 教授

10:20
11:50
「富岳」FORWARD
~Society 5.0のソリューション創出に向けて~
  • 松岡 聡

    理化学研究所
    計算科学研究センター センター長

  • 奥野 恭史

    京都大学/理化学研究所教授

  • 坪倉 誠

    神戸大学/理化学研究所教授

休憩
13:00
13:55
セッション1 : 防災・減災
講演1
台風・線状降水帯の新時代の数値予測

佐藤 正樹
東京大学
大気海洋研究所 教授

講演2
地震を知って震災に備えるために「富岳」を活かす

堀 高峰
海洋研究開発機構
海域地震火山部門 地震津波予測研究開発センター センター長

チェア:高橋 桂子

「富岳」成果創出加速プログラム 領域総括/
早稲田大学 総合研究機構グローバル科学知融合研究所 研究院教授

13:55
14:50
セッション2 : ライフ
講演3
スパコン「富岳」で脳をつくる

山﨑 匡
電気通信大学
大学院情報理工学研究科 情報・ネットワーク工学専攻 准教授

講演4
がんのはじまりを探る -クローン性造血と白血病-

小川 誠司
京都大学 医学研究科 腫瘍生物学講座 教授/
カロリンスカ研究所 分子血液学 ( 客員 )

チェア:岡田 眞里子

大阪大学
蛋白質研究所 教授

14:50
15:25
セッション3 : 材料
講演5
次世代EV開発に向けた
バッテリーマテリアル研究on「富岳」

館山 佳尚
物質・材料研究機構
エネルギー・環境材料研究拠点 副拠点長

チェア:常行 真司

「富岳」成果創出加速プログラム 領域総括/
東京大学 大学院理学系研究科 教授

休憩
15:45
16:20
セッション4 : ものづくり
講演6
スパコン「富岳」で航空機の「ながれ」を科学する
〜次世代のシミュレーション科学と航空機開発〜

河合 宗司
東北大学
大学院工学研究科 航空宇宙工学専攻 教授

チェア:藤井 孝藏

「富岳」成果創出加速プログラム 領域総括/
東京理科大学 工学部情報工学科 教授

16:20
16:55
セッション5 : 宇宙・素粒子
講演7
「富岳」で太陽の中身を知る

堀田 英之
千葉大学
理学研究院 宇宙物理学研究室 准教授

チェア:宇川 彰

日本学術振興会
世界トップレベル拠点形成推進センター センター長

16:55
17:05
CLOSING
総括
朴 泰祐

「富岳」成果創出加速プログラム 領域総括/
筑波大学 計算科学研究センター センター長

スーパーコンピュータ「富岳」を
先行して利用し、研究を進めている
「富岳」成果創出加速プログラム。
このプログラムに参加している
研究者の方がたを中心に、
一般課題の研究者や学生の皆さんにも
参加いただけるイベントです。
研究者間の情報交換・交流を深め、
研究の発展と人材の育成につなげることを
目的としています。
研究交流会は終了いたしました。
多くの方のご参加ありがとうございました。
DAY2:合同セッション3(「富岳」運用・高速化事例)の
アーカイブはYouTubeでご覧いただけます。


9:30
9:50
OPENING
「富岳」成果創出加速プログラム 研究交流会について

藤井 孝藏

「富岳」成果創出加速プログラム 領域総括/
東京理科大学 工学部情報工学科 教授

シンポジウム「富岳百景」事務局

9:50
10:40
  • 分野別セッション1
    (ライフ)

    チェア:岡田 眞里子

    大阪大学
    蛋白質研究所

    趣旨説明
    講演1

    細胞スケールの生命現象の理解に向けたマルチスケール分子動力学

    杉田 有治

    理化学研究所計算科学研究センター
    /理化学研究所開拓研究本部/理化
    学研究所生命機能科学研究センター

    Cheng Tan

    理化学研究所計算科学研究センター

    Jaewoon Jung

    理化学研究所計算科学研究センター
    /理化学研究所開拓研究本部

    講演2

    大規模遺伝子ネットワーク解析に基づく抗がん剤耐性マーカー探索

    Heewon Park

    東京医科歯科大学 M&Dデータ科学センター

  • 分野別セッション3
    (ものづくり)

    チェア:藤井 孝藏

    「富岳」成果創出加速プログラム 領域総括/東京理科大学 工学部情報工学科

    趣旨説明
    講演1

    「富岳」の時代における
    シミュレーションとものづくり

    加藤 千幸

    東京大学
    生産技術研究所

    講演2

    数値拡散無しでも「安定」な圧縮性流体の高忠実計算スキーム:KEEPスキーム

    河合 宗司

    東北大学

  • 分野別セッション5
    (宇宙・素粒子)

    チェア:宇川 彰

    日本学術振興会
    世界トップレベル拠点形成推進センター

    趣旨説明
    講演1

    CI計算とその発展的手法による大規模原子核構造計算

    清水 則孝

    東京大学
    原子核科学研究センター

    講演2

    「富岳」宇宙惑星課題の概要と最新の成果~宇宙ニュートリノおよび太陽内部熱対流シミュレーション

    牧野 淳一郎

    神戸大学 理学研究科 惑星学専攻

10:40
10:50
質疑応答
10:50
11:30
ポスターセッション
休憩
12:20
13:00
  • 分野別セッション1
    (ライフ)

    チェア:岡田 眞里子

    大阪大学
    蛋白質研究所

    講演3

    プレシジョンメディスンを加速する創薬ビッグデータ統合システムの推進

    荒木 望嗣

    京都大学
    大学院 医学研究科

    講演4

    分子動力学シミュレーションに基づく心筋イオンチャネルと薬剤の結合自由エネルギー計算

    根上 樹

    東京大学
    大学院 農学生命科学研究科

  • 分野別セッション3
    (ものづくり)

    チェア:藤井 孝藏

    「富岳」成果創出加速プログラム 領域総括/東京理科大学 工学部情報工学科

    講演3

    分離型解法によるスーパーシミュレーション

    吉村 忍

    東京大学

    講演4

    サロゲートモデルを併用した多目的最適化フレームワーク

    坪倉 誠

    神戸大学大学院 システム情報学研究科

  • 分野別セッション5
    (宇宙・素粒子)

    チェア:宇川 彰

    日本学術振興会
    世界トップレベル拠点形成推進
    センター

    講演3
    前半

    核融合課題の概要と
    「富岳」における核融合プラズマ流体解析の最適化

    渡邉 智彦

    名古屋大学 大学院理学研究科

    後半

    「富岳」における核融合プラズマ流体解析の最適化

    井戸村 泰宏

    日本原子力研究開発機構

     
13:00
13:10
質疑応答
13:10
13:40
ポスターセッション
休憩
13:55
15:45
合同セッション1(次世代研究者)

チェア:高橋 桂子

「富岳」成果創出加速プログラム 領域総括/
早稲田大学
総合研究機構グローバル科学知融合研究所

休憩
16:00
17:55
  • 合同セッション2(AI)

    チェア:樋口 知之

    中央大学/
    AI・データサイエンスセンター

    趣旨説明
    講演1

    人工知能と大規模データ解析が拓く新生命科学-未来と現実-

    宮野 悟

    東京医科歯科大学
    M&Dデータ科学センター

    講演2

    物理シミュレーションとデータサイエンスの融合の試み

    市村 強

    東京大学
    地震研究所計算地球科学研究センター

    講演3

    機械学習が加速する極端気象現象予測の不確実性定量化

    澤田 洋平

    東京大学
    大学院 工学系研究科 総合研究機構

    講演4

    機械学習による分子シミュレーション高速化と効率的分子空間探索

    寺山 慧

    横浜市立大学
    大学院 生命医科学研究科

    講演5

    スーパーコンピュータ「富岳」における分散深層学習を用いた非線形モード分割及び縮約モデル構築

    安藤 和人

    理化学研究所計算科学研究センター 運用技術部門ソフトウェア開発技術ユニット/
    理化学研究所計算科学研究センター 複雑現象統一的解法研究チーム

    ディスカッション
17:55
CLOSING
9:30
OPENING
9:40
11:10
  • 分野別セッション2
    (材料)

    チェア:常行 真司

    「富岳」成果創出加速プログラム 領域総括/
    東京大学 大学院理学系研究科

    趣旨説明
    講演1
    前半

    量子物質の本性に迫る計算科学と
    機械学習の発展

    山地 洋平

    物質・材料研究機構 エネルギー・環境材料研究拠点

    後半

    強結合超伝導と量子流体解明のための
    実験密連携と基礎概念発見検証

    今田 正俊

    早稲田大学/
    豊田理化学研究所

    講演2

    第一原理シミュレーションによる
    パワーデバイス特性の改善

    松下 雄一郎

    東京工業大学

    講演3
    前半

    「富岳」電池課題の概要

    館山 佳尚

    物質・材料研究機構
    エネルギー・環境材料研究拠点

    後半

    第一原理計算・機械学習・統計物理連携フレームワークによる複合酸化物中の欠陥秩序解明

    笠松 秀輔

    山形大学
    学術研究院(理学部担当)

    講演4

    ポリマー系における物質分配と
    輸送の全原子解析

    松林 伸幸

    大阪大学
    基礎工学研究科

  • 分野別セッション4
    (防災・減災)

    チェア:高橋 桂子

    「富岳」成果創出加速プログラム 領域総括/
    早稲田大学 総合研究機構グローバル科学知融合研究所

    趣旨説明
    講演1

    大規模気象・気候計算への挑戦と課題

    八代 尚

    国立環境研究所

    講演2

    メソ気象モデルを利用した台風全域
    ラージ・エディ・シミュレーション

    伊藤 純至

    東北大学
    理学研究科

    講演3

    国の長周期地震動評価への活用

    堀 高峰

    海洋研究開発機構

    講演4

    「富岳」を用いた
    高詳細地震シミュレーション

    藤田 航平

    東京大学
    地震研究所

11:10
11:20
質疑応答
11:20
12:00
ポスターセッション
休憩
12:50
13:50
  • 分野別セッション2(材料)

    チェア:常行 真司

    「富岳」成果創出加速プログラム 領域総括/
    東京大学 大学院理学系研究科

    講演5

    スーパーコンピュータ「富岳」による
    磁性材料データの自動創出

    福島 鉄也

    東京大学 物性研究所

    講演6

    データ駆動型高分子材料研究を変革するデータプラットフォームの創出

    吉田 亮

    情報・システム研究機構 統計数理研究所

    講演7

    「「富岳」を活用した革新的光エネルギー変換材料の実現」課題の概要

    中嶋 隆人

    理化学研究所計算科学研究センター
    量子系分子科学研究チーム

13:50
14:00
質疑応答
14:00
14:30
ポスターセッション
休憩
14:45
16:25
  • 合同セッション3(「富岳」運用・高速化事例)

    チェア:朴 泰祐

    「富岳」成果創出加速プログラム 領域総括/
    筑波大学 計算科学研究センター センター長

    趣旨説明 [youtube]
    講演・高速事例化1 [youtube]

    「富岳」での分子動力学ソフトウェアGENESISの高速化

    小林 千草

    理化学研究所 計算科学研究センター 運用技術部門 ソフトウェア開発技術ユニット
    兼 粒子系生物物理研究チーム

    講演・高速事例化2 [youtube]

    「富岳」におけるFFVHC-ACEカーネルの単一コアおよびスレッド並列チューニング

    富山 栄治

    高度情報科学技術研究機構 利用支援部

    講演・「富岳」運用 [youtube]

    「富岳」上のアプリケーション性能最適化に向けた
    取り組みについて

    庄司 文由

    理化学研究所 計算科学研究センター 運用技術部門

    ディスカッション [youtube]
休憩
16:40
17:25
  • 次世代研究者賞 授与式及び受賞記念講演
    次世代研究者賞 受賞者発表/授与式
    次世代研究者賞 受賞記念講演1
    次世代研究者賞 受賞記念講演2
    次世代研究者賞 講評
17:25
CLOSING

藤井 孝藏

「富岳」成果創出加速プログラム 領域総括/
東京理科大学 工学部情報工学科 教授

セッション1 : 防災・減災

講演1

台風・線状降水帯の新時代の数値予測
佐藤 正樹

東京大学
大気海洋研究所 教授

近年、台風や豪雨などの異常気象が激甚化しています。我々は、災害の原因となる異常気象からの防災・減災を実現するために、スーパーコンピュータ「富岳」を用いて、数日から数週間、季節スケールの大規模な気象・大気環境予測のアンサンブル実験を行っています。積乱雲やメソスケール対流系を大規模なアンサンブルで表現する高解像度シミュレーションを行います。また、高度な同化手法を開発し、IO接続を強化した観測ビッグデータと組み合わせています。例として、2020年7月に九州で災害を引き起こした線状降水帯や、2019年9月に関東圏に災害をもたらした房総半島台風について、アンサンブル数1,000のシミュレーション研究を紹介します。本課題の遂行により、確率情報を用いた高解像度の数値気象予測を可能にする、新時代の革新的な数値気象・大気環境予測技術を実現します。

講演2

地震を知って震災に備えるために「富岳」を活かす
堀 高峰

海洋研究開発機構
海域地震火山部門 地震津波予測研究開発センター センター長

震災に備えるためには、まず「揺れ」に備えることが第一です。「揺れ」の段階で、怪我をしたり部屋に閉じ込められたりしてしまっては避難もできません。大地震による「揺れ」に備えるには、地下にある数百km x 数百kmの震源断層でどのように地震が起き、どのように地震波が伝わってきて、どのように地盤が揺れるのか、そこで地下や地上の構造物がどのように揺れるのかを知る必要があります。「富岳」を使うことで、地下の震源断層での動きから、地震波が地下を伝わって地上の構造物までを揺らすまでを一気に計算することができるようになりました。また、高層ビルの揺れ方に影響する長周期地震動の評価にも、「富岳」が活用されています。

CLOSE
セッション2 : ライフ

講演3

スパコン「富岳」で脳をつくる
山﨑 匡

電気通信大学
大学院情報理工学研究科 情報・ネットワーク工学専攻 准教授

脳は呼吸や心拍の制御といった生命維持機能から、意識や思考といったいわゆる高次脳機能までを担っています。
脳の機能がどのようにして実現されているのかは未だに完全には解明されていませんが、それと比べると脳の構造は良くわかっています。脳は、ニューロンと呼ばれる神経細胞がシナプスと呼ばれる構造を介して結合したネットワークであり、その上でスパイクと呼ばれる電気パルスを交換することで情報処理を行っています。個々のニューロンの挙動は数式で記述できるので、それをスパコンを用いて解くことで、脳の神経活動を再現し、予測することが可能になります。本発表では、我々が取り組んでいる非常に大規模な脳神経回路シミュレーションについて紹介します。

講演4

がんのはじまりを探る -クローン性造血と白血病-
小川 誠司

京都大学 医学研究科 腫瘍生物学講座 教授/
カロリンスカ研究所 分子血液学 ( 客員 )

がんが日本人の死因のトップとなって久しい。がんはそもそも高齢者の病気であることから、今後我が国が高度の高齢社会を迎えるにあたって、ますますがんの克服が、医療・医学の重要な課題となることは明らかである。一方、現在多くのがんには有効な治療法が見いだせておらず、がんを未病のうちに治療ないし予防することが重要ながん治療戦略の一つとなる。この観点から、近年、がんの起源に関わる研究分野で、多くの重要な知見が得られつつある。これらの研究成果は、大量の正常組織のシーケンスを通じてもたらされた結果であるが、このような大量のシーケンスデータの解析にはスパコンを用いた大規模コンピューティングが必要不可欠となっている。我々は、現在、富岳等の計算リソースを駆使して、がんの始まりの理解を目指した研究を展開中であるが、本講演では、現在までに得られたいくつかの興味深い知見を紹介する。

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セッション3 : 材料

講演5

次世代EV開発に向けた
バッテリーマテリアル研究on「富岳」
館山 佳尚

物質・材料研究機構
エネルギー・環境材料研究拠点 副拠点長

脱炭素社会に向けて電気自動車(EV)の開発競争が世界的に激化している。その核となるのが”バッテリーマテリアル(蓄電池材料)”の開拓である。バッテリーを構成する正極・電解質・負極物質(欠陥・不純物も考慮した膨大なパターンが存在)及びそれらが接触する複雑な界面を含むマテリアル内の「電子」と「イオン」の動きの制御が鍵となる。私たちは、量子力学・統計力学に基づく複雑な理論式を、機械学習技術とも連携しながら、「富岳」上で計算することによって、これまでの計算(および実験)では得られなかった様々な新しい機構・材料を見出しつつある。これらの最新”バッテリーマテリアル”計算研究について紹介する。

CLOSE
セッション4 : ものづくり

講演6

スパコン「富岳」で航空機の「ながれ」を科学する
〜次世代のシミュレーション科学と航空機開発〜
河合 宗司

東北大学
大学院工学研究科 航空宇宙工学専攻 教授

「ながれ」は目に見えないことが多いですが、私たちの生活の至る所に存在し、かつ利用されています。航空機もまさにこの「ながれ」を利用して飛んでいます。この「ながれ」を扱う学問を流体力学と言い、私たちの研究分野になります。本講演ではこの「ながれ(流体力学)」を科学する(知る)ためのシミュレーション研究の最前線や、スーパーコンピュータ「富岳」を用いた航空機周りの今までにない次世代の「ながれ」解析に関する最新の研究成果、またこれらのシミュレーション研究が今後の航空機開発に与える影響やその将来展望を紹介したいと思います。

CLOSE
セッション5 : 宇宙・素粒子

講演7

「富岳」で太陽の中身を知る
堀田 英之

千葉大学
理学研究院 宇宙物理学研究室 准教授

みなさんに馴染み深い太陽ですが、未だ多くの謎に包まれています。太陽の中は、非常に高度な乱れた流れ・乱流に埋め尽くされていて、太陽の活動性はこの乱流によって維持されています。しかし、その巨大なサイズにより、太陽の乱流の全容をつかむことは容易ではありません。太陽の中身はいかなる光を用いても見通せないために数値シミュレーションを用いた研究が主となります。我々は、太陽の状況をスーパーコンピュータ上に再現することによって、できる限り正確に太陽の中身を理解する取り組みをおこなっています。特に「富岳」を用いた超高解像度計算では、これまでの理解を大きく変えるような結果が得られ、観測される大きな流れが再現できるようになってきています。講演では、「富岳」を用いた我々の取り組み、最新の太陽の姿を紹介します。

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